住宅ローン控除を適用するための確定申告を忘れてしまった場合の取り扱い

内之倉 亨

税務・会計

住宅ローン控除を適用するための確定申告を忘れてしまった場合はどうなるか。
住宅ローン控除の適用を受けるためには、例年年末調整のみで確定申告は不要となる方も家屋を取得し・居住を開始した年分について確定申告を行う必要があります。
きちんと確定申告を行えば問題ありませんが、うっかり確定申告を忘れた場合や、確定申告について住宅ローン控除の適用を受けなかった場合はどうなるでしょうか。

① 確定申告義務がない方
給与のみの収入しかない方など、確定申告は不要となる方については対象となる申告年の法定申告期限から5年以内に限り、税務署に更生の請求を行うことにより住宅ローン控除の適用を受けることができます。

② 確定申告義務がある方
給与以外にも収入がある方、給与収入の合計額が2,000万円以上の方など確定申告義務があります。確定申告義務がある方が対象年分について確定申告を行い、住宅ローン控除の適用漏れがあった場合は、住宅ローン控除の適用を受けるための更生の請求をすることは許されないと解されています。

「国税不服審判所公表採決事例平成19年2月19年裁決」
https://www.kfs.go.jp/service/JP/73/01/index.html (2023年4月24日確認)

令和5年4月28日

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