自動車保険の処方箋!多く払いすぎていませんか?

西迫政人

リスクマネジメント

本コラムの内容は、執筆時点での法令等に基づいています。また、本記事に関する個別のお問い合わせは承っておりませんのでご了承ください。

自動車保険でよく見る年齢条件21歳以上、26歳以上、35歳以上。具体的に誰の年齢を指し示しているのでしょうか。
しっかりとした言葉の定義を把握していないと本来払わなくても良い保険料を余分に払っていた。なんて事になり兼ねません。是非この機会に何を指し示しているのか明確にしましょう。

①自動車保険の全体像

まず自動車保険の全体像を見てみましょう。
上図をご覧ください。自動車保険の全体像を端的に表すと上図のようになります。
運転者を絞れば金額は安くなるし、年齢が若くなれば金額は安くなるという事です。
以下からは運転者、年齢について順を追って詳細を確認していこうと思います。

②運転者の範囲について
運転者の絞り込み方法としては、保険会社にもよりますが
A.運転者本人限定
B.運転者本人・配偶者限定
C.運転者家族限定
D.運転者限定なし
などがあります。 範囲を狭めるほど保険料も安くなります。

③年齢による絞り込みについて
年齢については少しややこしいので、具体的な事案をみて考えてみましょう。

★例)ある5人家族の世帯がある。
(父:50歳、母46歳、長男22歳、長女20歳、次女15歳)
〇長男は実家から離れて別居して暮らしている大学生。
〇たまに実家に帰ってきた際に両親の車に乗ることがある。
〇父は自動車保険に加入しており年齢条件は21歳以上である。
ここで考えてみましょう

Q.別居の長男がもし事故を起こしたとして保険金はおりるのであろうか。

ここで重要になってくる概念が『年齢条件の範囲』です。
年齢条件とは、同居親族の中で運転できる年齢を制限していることを意味しています。
今回のポイントは、別居で暮らしている長男です。同居ではないので保険の対象にはならないのではないかと思われた方もいらっしゃるのではないでしょうか。
しかし、自動車保険において同居の親族とは、別居の未婚の子を含むとされています。
つまり今回のケースでは保険はおりると考えられます。
(※未婚は一度も婚姻歴がないことを表していますので結婚後、離婚したり死別している場合は未婚には含みません)

④まとめ
いかがでしたでしょうか。今皆様が加入されている自動車保険の内容が本当に適切なものなのかを今一度考えなおすきっかけになって下さると幸いです。

2025年7月2日

著者紹介

西迫政人
経営プランニング部 ライフプラン・リスクマネジメント課

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