【医療介護あれこれ】接遇レッスン「敬語のい・ろ・は」

長 幸美

アドバイザリー

さて、皆さん、「敬語」と聞いて、どうお感じになりますか?
・めんどくさそう・・・
・小学校のころ、毎年出てくるけど、なんか難しかったなあ・・・
・敬語を使おうと思ったら、舌を噛みそうで・・・うまく言えない
こんな声が聞こえてきそうですね。

ある医療機関の方に、「接遇教育をしてください」といわれ、病棟を見に行ったことがありますが、患者さんに向かって「うん、どうした?」「先生に言っとこうね」というような言葉遣いをされていて、唖然としたことがあります。
また、デイサービス事業所に見学に行ったときに、「●●ちゃん」とチャン付けして利用者さんに声をかけておられる場面に出会い、思わず声をかけたこともあります。
「敬語で話をしたら、お年寄りの方から、はあ?って言われるから、できるだけ親しみやすい言葉で話をしています」「〇〇さん、と名前を呼んでも、気付かないことが多いから●●ちゃん、って読んだら、ニコッとされるから・・・」といって、お友達のような口調で利用者さまに対応されていました。

さて、このような場面に出会うと、皆さんどんな思いを持たれるでしょうか?
皆さんの親御さんが●●ちゃんと呼ばれて、お友達か、子供のような扱いを受けていたら・・・どんな気持ちになりますか?

患者さんの背景・・・つまり、ご家族やこれまでの生活など、少なくとも、皆さんより長く世の中を見て、人生を歩いてこられた方です。「親しき中にも礼儀あり」といいますが、「敬語」は堅苦しいのではなく、相手への敬意の表現方法だと思います。
難しい言葉を使う必要はありませんが、自然と敬語が話せるように、日ごろから練習をするといいと思います。口になじませておかないと、咄嗟の時に、すんなり出てきません。スマートに敬語を話すことで、その医療機関や介護事業所の対応レベルがワンランクアップして感じられることも大いにあります。

【敬語の種類】
敬語には、大きく分けて、「尊敬語」「謙譲語」「丁寧語」の3通りあります。
専門的に研究されている方は、5つに分類するといわれていますが、この3つがマスターできれば、日常会話はクリアできると思います。

「尊敬語」は相手の動作や状態を高めることで敬意を表す言葉です。
「謙譲語」は自分の動作や状態をへりくだることで、間接的に相手を敬う表現です。
「丁寧語」は、立場に関係なく、言葉を丁寧に表現する言葉です。

この敬語は、階段に例えられることが多いですね。

尊敬語のイメージ図

「尊敬語」は、相手(あなた)を一段高める表現
「謙譲語」は、自分(わたし)を一段低くする表現
「丁寧語」は、あなたと私の対等な関係の中で相手を丁寧に扱う表現
・・・といったらいいでしょうか。

【敬語のレッスン】
敬語は何度も何度も練習することにより、上達していきます。正しい敬語が話せるように、主語を付けて練習します。尊敬語には「あなたは(が)、~~」謙譲語には{私が、~~}というふうに何度も声に出して読みましょう!

尊敬語と謙譲語

恥ずかしいと思っても、「声に出す」ことが大事です。口になじませ、耳で聴いて、何度も繰り返すことで、見についていきます。
さあ!、これであなたも敬語美人!

医業経営支援課

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