パート等への厚生年金の適用拡大が成立するも…。

森 𠮷隆

人事労務

令和2 年5 月29 日、パート等短時間労働者への厚生年金適用を柱とした「年金制度改革関連法」が通常国会で成立しました。内容は現在、パート等短時間労働者(週20 時間以上30 時間未満)の厚生年金加入は、規模が「従業員501人以上」の企業に義務付けられていますが、これを2020 年10 月に「101 人以上」、2024 年10 月に「51 人以上」と段階的に引き下げ、それにより新たに約65 万人に厚生年金の加入が適用されることになります。
上記以外に公的年金の受給開始時期を60~70 歳から、2022 年4 月から60~75 歳に拡大する等により、受給開始を遅らせるほど年金額が増える仕組み等、高齢者の就労に関する内容も加えられています。
高齢者や女性の就業が進んでいることや、少子高齢化が進む中、年金の持続性を高めることが目的です。しかしながら昨今の新型コロナウイルスの影響により、企業の収益が悪化している中、さらなる保険料負担は、中小企業にとっては相当な負荷になると考えられることから、今後その影響を踏まえた見直しがあるかもしれません。

労務コンサル課 シニアコンサルタント

著者紹介

森 𠮷隆
人事コンサルティング部 労務コンサル課 シニアコンサルタント
(特定社会保険労務士)

「WOWOW映画王選手権」2001年、2002年本戦連続優勝、2011年本選準決勝進出、2013年本戦準々決勝進出。2012年「スカパー!映画クイズ選手権」本選優勝。映画検定1級(2014年は首席合格)。

制作者の直近の記事

コラム一覧に戻る
お問い合わせ

PAGE TOP