令和8年4月の主な法改正について
石井 洋
人事労務本コラムの内容は、執筆時点での法令等に基づいています。また、本記事に関する個別のお問い合わせは承っておりませんのでご了承ください。
令和8年4月からの主な制度変更が入る事項を以下、整理しました。非常に多くの制度改定が発生していますので、内容を把握し、対応に漏れがないように気を付けましょう。
1.健康保険の被扶養者認定における年間収入の取り扱いの変更
⇒被扶養者の認定における年間収入について、令和8年4月1日以降は、労働契約で定められた賃金から見込まれる年間収入が130万円未満であるかどうかで判定することになりました。従前は、年間130万円未満であるかどうかを今後の収入見込みにより判定を行うこととなっており、時間外等が増えると、就業調整等を行って、収入を減らすような実態(いわゆる130万円の壁)となっていましたが、これが労働契約上の賃金にて判定を行うことになります。実務上非常に大きな改正です。
参考資料:https://www.kyoukaikenpo.or.jp/g7/cat710/sb3160/sb3180/sbb3180/1979-6173/
令和8年3月2日確認
2.子ども・子育て支援金の創設
⇒令和8年4月保険料より、新たな支援金の徴収が始まり、2026年度は0.23%が事業主と従業員で折半されることとなりました。この支援金は賞与からも徴収されます。
令和8年3月2日確認
3.高年齢労働者の労災防止の努力義務化
⇒60歳以上の高年齢労働者の労災防止対策が法律上の努力義務となりました。求められる措置として高年齢労働者の身体機能の低下を考慮した、設備や作業環境の改善等が求められます。努力義務ではありますが、実際に高年齢労働者が転倒・腰痛等の労働災害にあった場合、上記の努力義務に対応した措置を取っているかどうかが、会社の責任を問われる否かの分岐点となることが想定されるため、対応を検討しておきましょう。
4.治療と仕事の両立支援の努力義務化
⇒病気を抱える従業員の治療と就業の両立支援が努力義務となり、治療と就業の両立支援指針(令和8年厚生労働省告示第28号)を踏まえ、社内の環境整備や必要な両立支援の措置を講じることが求められます。
参考:https://www.mhlw.go.jp/content/11200000/001662981.pdf
令和8年3月2日確認
5.女性活躍推進法の義務拡大
⇒男女賃金の差異に関する情報公開義務の対象企業を301人以上規模から、101人以上規模に拡大、かつ女性管理職比率の情報公開についても、常時雇用労働者101人以上の企業に義務付けとなりました。
6.在職老齢年金の支給停止基準額引上げ
⇒高齢者の活躍を後押しし、働きたい人がより働きやすい仕組みとする目的で、在職老齢年金制度の基準額を引き上げ、51万円から62万円に引き上げることになりました。
参考:https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000147284_00022.html
令和8年3月2日確認
著者紹介
- 人事コンサルティング部 部長
最新の投稿
- 2026年3月5日治療と就業の両立支援指針令和8年4月の主な法改正について
- 2025年6月2日同一労働同一労働同一賃金について
- 2025年5月30日給付金4月から始まる新しい給付金② ~出生後休業支援給付金~
- 2025年3月19日ストレスチェックストレスチェックの義務化(50人未満)について