セミナー報告「医療」と「組織」を動かす、攻めの経営戦略
石井 洋
人事労務令和6年10月5日(土)に未来図建設さまの主催で、「医療」と「組織」を動かす、攻めの経営戦略をテーマに、講師を務めさせていただきました。当日は沢山の医療機関の皆さまにお集まりいただいて、感謝の想いでいっぱいです。
基調講演は、病院の事務長・事務部長にご登壇いただき、
基調講演①として、「病院建設効果検証」というタイトルで、病院建替え後の様々な指標を用いての効果検証に関する講演を伺いました。
次に、基調講演②として、「医療人財確保 ひとつの考え方」というタイトルで、病院の事務部長が採用に関するコストをかけずにいかに智恵と工夫で採用を実現しているか、の実際の取組に関する講演を伺いました。
お二人ともに病院内部で実際に取り組まれてきた内容に関するご講演で、ご参加の皆さまの関心も高く、第3部のパネルディスカッションにおいても多数の質問を頂戴していました。
お二人の講演が終わり、『「攻めの人財戦略」で描く病院の成長戦略』というタイトルで講演をさせて頂きました。以下のように、急上昇を続ける最低賃金・採用難が想定される医療業界の今後を踏まえて、どういった賃金体系を考えるべきなのか、といった点を中心にお話させて頂きました。
厚生労働省の令和5年「若年者雇用実態調査」(令和6年9月25日)によると、今後転職したいと思っている若手正社員のうち、転職しようと思う理由(複数回答)の上位は、「賃金の条件がよい会社にかわりたい」(59.9%)、「労働時間・休日・休暇の条件がよい会社にかわりたい」(50.0%)となっています。こういった若年者の声を踏まえながら、限られた財源でどうやって尖った求人条件を作っていくのか、今後の医療機関には「最低賃金が上がるから」「近隣の医療機関が条件を上げたから」ではない、攻めの人財戦略が必要です。ただし、賃金を引き上げる施策と同時に収入を改善する術を取らなければ、病院の経営は徐々に苦しいものになっていくことが予想されます。そこで、病院の経営・収入をどう改善していくのか、を他人事ではなく、全職員がわが事として捉えていくような教育、そして取り組んだ場合の評価を行っていく必要があると考えています。
未来図建設さま、素晴らしいセミナーの企画と運営、ありがとうございました。
当社も引き続き、各種セミナーの企画と運営を行ってまいりますので、今後もどうぞよろしくお願いいたします。
講師を務めて頂いた先生お二人と主催の未来図建設ご担当者さま
2024年10月30日
著者紹介
- 人事コンサルティング部 部長
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