コラム de スタディ

2022.06.13.NEW
【医療介護あれこれ】連携新時代~2024年、その前に、その先に~

5月の最終土曜日、「第14回全国連携実務者ネットワーク連絡会」がハイブリッド開催されました。全国連携実務者ネットワークは、全国各地の地域連携に携わる実務者同士による「顔の見える連携」を実現するために、発足した特定非営利活動法人です。コロナ禍においても学びや交流会等を通じて情報共有や意見交換、相互に協力できる体制づくりのきっかけを提供してくれ、オンライン連携室やナイトスクールなど、様々な取り組みをされています。
昨年は、弊社グループの情報誌「それいゆ」にも理事の方々に連載記事をお願いし、寄稿してくださいました。

今回は、ハイブリッド開催ということもあり、会場(ホスト)は沖縄県、現地参加及びオンライン参加を合わせて、約100名の方の参加で会員外の参加もちらほら・・・私はオンライン参加でしたが、久しぶりに全国の皆様と顔を合わせ、お話しする時間をいただき、学びの多い時間でした。

■基調講演:いよいよ始まる連携新時代・・・武藤正樹先生
今回の改定の背景や2024年の医療介護同時改定をはじめとする「惑星直列」・・・
コロナ禍での介護施設のクラスター発生等の課題から、介護施設だけではなく、外来診療においても、医療機関のパンデミックに対する体制について、実践的な連携・循環型の連携ができなければ算定ができないように見直されました。どの医療機関も、「感染対策」について、実践的・循環型の連携をとって地域を支えるための一役を担ってほしいというメッセージだと思います。

2024年は、医療・介護報酬だけではなく、我々医療機関ではあまり気にしない「障害報酬」についても同時に改定され、更に「働き方改革」がスタートします。
これまで医師の使命感による時間外での対応に頼っていた医療提供体制を「デジタル連携」や外来機能報告も含めた第8期医療構想、かかりつけ医制度の見直しや地域医療連携法人を活用しながら、地域の中の医療資源の充実を図っていくことが求められているようです。改めて考えることが多い内容でした。

■教育講演:2022年診療報酬改定における地域連携トピック・・・メディヴァ小松さま
今回のポイントを、小松さんは、「感染対策」「働き方改革」「各病院医療機能の分化の深堀」そして連携の在り方について、大きく変化を求められている、と話されていました。

今回の改定では「地域包括ケア病床」について非常に大きな改定だったと思います。また、超急性期に対する評価が明確になりました。これにより、一般急性期の医療機関については、院内の提供機能とともに周辺の状況を分析し、立ち位置を明確にすることを強く求められていると感じています。

それと気になることがもう一点。在宅療養支援診療所・病院の立ち位置です。
今回の改定について、地域包括ケア病床と在宅療養支援診療所・病院の要件の中に、在宅医療のバックアップ機能が求められてきました。つまり、ここでも実践的・循環型の連携です。連携の在り方を問われているように感じています。

■シンポジウム
今回のシンポジウムでは、看護師、薬剤師、MSW、そして事務職員の立場からの連携について、実践事例の報告がありました。
これまで、入退院支援について力を入れている医療機関が多かったと思います。
MSWについては、退院困難者の認定について、ヤングケアラーの問題も入ってきました。
私の中で印象に残っているのは、病院薬剤師の方が「訪問薬剤指導」に目を向けられていたということです。

在宅では、お薬の飲み忘れがあっても、決められた日に受診して、同じようにお薬を出してもらいます。我が家の高齢者もそうですが、「先生がせっかく出してくれたもの、飲み忘れた、残薬がある、なんて言ってはいけない」と思っています。
ちょっと調子が良ければ、本人や家族の飲まなくてもいいかも・・・と勝手な解釈をして飲んでいない、ということも多々あります。風邪薬や胃薬に至っては、「次具合が悪くなった時のために取っておこう」と考えていることもあります。
なので、薬剤の服用状況なんて、わからない、というのが現状ではないかと思います。
ここを埋めていくのが薬剤師さんではないでしょうか?

この1~2年でICTを活用して、面談やカンファレンスを行ってきたのが事実だと思います。治療を終えて家に帰るということは、診療従事者の目から離れていくことであるという言葉が印象的でした。その方たちをどのように支えていけばいいのか、連携の課題の一つですね。

■グループワーク
今回の研修に参加して、自分たちが今後、何をしていくのか、ということを意見交換しました。その中で感じた課題です。
・診療報酬改定では「機能分化」に着目されているが意識されている医療機関は少ないのではないか?
・ICTについてはどのようなプロセスで活用していくのか、セキュリティの課題をどうするか?
・多職種の連携では、院内の連携がベースになると思うので、院内、特に医師との連携が欠かせない
・地域包括ケア病床は転棟で対応をしているが、直接入院を受け入れていくためには?
・医療・介護の共通言語がない
・外来機能分化については、現在の大病院志向の中では、大病院からクリニックへつないでいくのはハードルが高い。患者にいかに納得してもらうのか?

今回の研修は、ものすごいボリュームで、あっという間の半日・・・時間が足りなかったです。リアル研修であれば、休憩や懇親会の場を利用してちょっと話をすることもできるけれど、Zoomではそういうわけにもいかず・・・不完全燃焼気味ではありましたが・・・考えることが多い研修会でした。

さて、これからどんな風にクリニックの先生方と話をしていきましょうか?
今回の連絡会で、少し残念だったのは、クリニックの方の参加が少なかったこと・・・
地域医療の最前線を担っているのは・・・言い方を変えると、地域の生活
だからこそ、病院からクリニックに向けて、ぜひ歩み寄ってほしいと思っていて、参加の時には意識的に発言することもあります。循環型・実践型の連携では、クリニックや介護事業所なくしては考えられないと思っています。

私は、医療機関外の立場ではありますが、先生方の地域の中核病院との連携の橋渡しができることがないか、「つなぐ」ということをこれからも考えていきたいと思います。

全国連携実務者ネットワークは、今年も様々な研修や顔の見える連携の場づくりを計画されています。ご興味がおありになる方はぜひ、ホームページ(末尾に記載)をご覧ください。一緒に地域を支える医療の提供を考えていきましょう!

<参考資料>
〇全国連携実務者ネットワーク
https://www.renkei-network.net/modules/record/index.php?page=article&storyid=114

医業コンサル課

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