
平成28年度診療報酬改定・・・キーワードは「連携」
長 幸美
アドバイザリー本コラムの内容は、執筆時点での法令等に基づいています。また、本記事に関する個別のお問い合わせは承っておりませんのでご了承ください。
平成28年度診療報酬改定のキーワードは一言でいうと「連携」ということにつきると思います。機能分化、地域包括ケア、退院支援と様々な視点がありますが、その全てが「連携」に繋がっています。今回の改定は「地域医療構想を後押しする改定」であると位置づけられていました。つまり、「改定が終わったからこれはおしまい!」と終止符を打つことはできません。
今回の改定には、2018年(平成30年)の診療報酬および介護報酬の同時改定へ、さらには2025年へ向けて繋がっていくという意味があります。「病床の機能分化」を推進し、「連携」することにより、様々な専門職の特性を活かして「地域の生活を支えてほしい」というメッセージがこめられています。
一つひとつの改定内容を見ていただくと、あちらこちらにそのメッセージが散らばっています。その1つが、7対1入院基本料から10対1入院基本料への移行緩和措置であり、療養病床の経過措置であると思います。医療と介護の両面から、単に介護度が高い方というだけではなく、医療処置をどれだけ必要とするか、医学的な管理がどれだけ必要か・・・という事が評価されています。リハビリテーションも同様です。高齢者も自分自身で出来ることは行い、自分らしく暮らしていくために、重症化を予防し生活を維持するため、どのような目的を持ってリハビリテーションを受けていくのか、医療機関や介護事業所はどのように支えていくことができるのか、考えてほしいというメッセージがこめられています。すべては「住み慣れた地域の中で、長く暮らしていただく」ためであり、「その人らしく、生き生きと暮らしていただくための仕組みづくり」ではないかと思います。
経営支援課
著者紹介
- 医業経営コンサルティング部 医業コンサル課 シニアコンサルタント
最新の投稿
- 2025年7月11日医療系事務職員応援隊実績報告の準備は大丈夫?~令和6年度ベースアップ評価料、提出忘れにご用心!~
- 2025年7月8日医療介護あれこれ「一般名で処方する」とは?~一般名処方加算をめぐる背景とポイント~
- 2025年7月2日医療系事務職員応援隊電子カルテを入れれば業務が楽になる?~
- 2025年6月30日医業介護あれこれ電話が苦手な新人さんへの“安心を与える声かけ” ~院長・事務長の立場から~