【医療介護あれこれ】接遇レッスン「会話のマナー」

長 幸美

アドバイザリー

今回の接遇テーマは「会話のマナー」です。
皆さん、会話をしていて、「楽しいな」と思い会話が広がっていくときと、何となく「面白くない」「つまらないな」と感じて会話が盛り上がらないことがありませんか?
もっと言うと、「そんなつもりはなかったのに、相手を怒らせてしまった・・・」というご経験がある方もいらっしゃるのではないでしょうか?

前者は会話が終わった後も、いい時間だったという良い印象が残り、後者では、もやもやとしたやりきれない思いが残ってしまうものです。
これらを解消するには、話の内容はともかく、基本的な「会話のマナー」が守られていないこともあるかもしれません。今回は「会話のマナー」を考えてみましょう!

【言葉遣い】
自分では軽い気持ちで言った言葉であっても、相手がどんな風に受けるか、わかりません。
相手を傷つけてしまうこともあります。お互い気持ちよいコミュニケーションをとるためには、親しい仲であっても、常に「この言葉を使ったら、相手はどう思うだろうか」ということを考えていくことが大事だと思います。

また、悪気がなかったとしても、「無理無理~」や「できない~」「いや~」「なんで?」という言葉が多用される場合、相手は自分自身をも否定されたように受け取る可能性があります。できないことを伝える場合は、クッション言葉を活用するなど、工夫をしましょう!

【一方的に話をする】
相手が話をしようとしている内容を広げるつもりで、「私だったらこうするのに・・・」「ところでさあ・・・」と、気付いたら、相手よりも自分の話が中心になってしまい、一方的に話をしてしまう・・・ということは往々にしてあることです。けれど、これは相手の話を聴いていないことと同じですね。

また、何か仕事上の問題があり、アドバイスをする場合、具体的にどこをどうしたらよかったのか、わからなくなる場合がありませんか?
これも、一方的に過去の自分の失敗談や経験談を話過ぎることにより、言われている側は何が問題だったのか、相手は自分に何を求めているのかわからなくなってしまう、ということが起こってしまいます。

【話の腰を折る】
相手が未だ話をしている途中で、話を遮り、答えや結論を言ってしまうことはありませんか?相手の言葉にかぶせて自分のことをいうことはないでしょうか?
自分自身の話をしたい方や、自分自身をアピールしたい方に多い現象かもしれません。けれど、話の途中で、遮られたら、どのように感じるでしょうか?

受付で患者さまと話をしているときに話が長い患者さんやそのご家族など、話を切り上げることが難しい場合もありますが、最初に「今日話が聞きたいことは何か」ということを説明しておくこともひとつの手かもしれません。

【話をする手順】
対面であれ、電話であれ、「どのような話がしたいのか」ということをはじめに明確にして、準備をすることが大事になります。
例えば、検査や次回の診察の予約の場合、説明が必要な注意事項などをあらかじめメモをしておく、等が効果的です。
相手も、自分も限りのある時間の中だということを意識しておくことが大事だと思います。

プライベートの会話であれば、たわいもない話を楽しむことが大事になるでしょうし、その時にはたくさんの引き出しから共通の話題を探しながら、無意識の中で会話を楽しんでいると思います。そんな中でも、やはり「相手を尊重する」「相手が気持ちよく話せる」ということもとても大事になるでしょう。
言葉は人の気持ちを豊かにすることもできれば、傷つける武器にもなることを意識して、「相手を尊重する」ことを意識し、言葉や態度を意識してみてください。

医業経営支援課

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