コラム de スタディ

2020.03.09.NEW
社労士モリの映画あれこれ~「殺人の追憶」(2003年:韓国)~

先日発表されたアメリカのアカデミー賞で、見事外国語の映画で初の最優秀作品賞に選ばれた韓国映画「パラサイト 半地下の家族」の快挙はかなり話題になり、興行成績も日本も含めて世界中でヒット。

この作品のポン・ジュノ監督は以前から世界レベルの秀作を作り続けていましたが、その中で「パラサイト」は彼の到達点と讃える声がある一方、この作品こそ現在の彼の最高傑作という声も多いようです。
確かに私も15年以上前に初鑑賞したときは、かなりのインパクトでした。凄い才能のある監督が現れたと。

物語は1986年から91年にかけてソウル近郊の農村で起こった連続婦女暴行殺害事件に対して、2人の刑事の捜査が描かれます。残忍な手口で10人が犠牲となった韓国で有名な実話を元にしていますが、当時から犯人は捕まっておらず、2006年に時効となった未解決の事件を映画化したのです(※)。
そんなカタルシスを与えそうにない難しい題材を、当時の韓国の揺れ動く社会情勢と、得体のしれない犯人像をシンクロさせ、これが長編2作目とは思えない堂々と力強い演出ぶりで物語を引っ張っていきます。社会性と娯楽性を兼ね備えている点が「パラサイト」でも高く評価されていますが、この作品でも暗く重い題材を、時折ユーモアも絡めて、硬軟のバランスを上手く配分させているあたり、並々ならぬ作り手の才気を感じます。
そして用水路、雨、トンネル等のモチーフが曖昧で解決しない展開を暗示するかのように描かれ、ラストシーンもこの事件の謎を象徴しているかの如く、何とも置き処のないような不思議な味わいと余韻を残してくれるのです。

(※)ところが、昨年9月に容疑者がDNA鑑定で特定されたとの事。容疑者は別の殺人事件で服役中の現在50歳代の男性。韓国では大きな話題となり、改めてこの作品が注目を浴びたとか。

筆者略歴:特定社会保険労務士。 「WOWOW映画王選手権」2001年、2002年本戦連続優勝、2011年本選準決勝進出、2013年本戦準々決勝進出。2012年「スカパー!映画クイズ選手権」本選優勝。映画検定1級(2014年は首席合格)。

労務コンサル課

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