コラム de スタディ

2019.09.13.
社労士モリの映画あれこれ~「イージー・ライダー」(1969年:アメリカ)~

つい最近ピーター・フォンダ逝去をニュースで知りました。奇しくも彼が製作・脚本・主演したこの作品が製作されて丁度50年。
私が初めて鑑賞したのは学生時代のリバイバル上映。鑑賞前から彼とデニス・ホッパーが2人並んで大型のアメリカンバイクで疾走している姿を捉えたポスターをよく見かけていた先入観で、この映画はバイクが心地良く疾走する姿を描いたカッコいい活劇なような映画をイメージしていました。現に映画の冒頭、主人公2人が腕時計を捨ててバイクに乗り込み、並走する姿を捉えながら流れる音楽はステッペンウルフの「ワイルドで行こう」。
 
時間に縛られず自由を求めてバイクツーリングを始める若者2人の期待と高揚に満ちた姿に観ているこちらの方も胸が躍ります。ところが…。
※以下、ネタバレがあります。
 
地方を旅していく彼らが待ち受けていたのは、行く先々で受ける地元住民からの差別と偏見。長髪でヒッピー風の彼らはその身なりだけで、ことごとく「よそ者」として冷たい仕打ちを受け、その扱いは旅が進んでいく度に激しくなり、2人は嘆きます。
そこで途中で知りあった落ちぶれたアル中の弁護士(若き日のジャック・ニコルソン)の2人に向けた言葉が印象的です。「彼らは君たちを恐れてるんじゃない。君たちが象徴するもの、つまり「自由」が恐いんだ。」最後に2人は農夫にあっけなく射殺され、映画は終わります。
 
そのあまりの唐突で衝撃的展開に私も初見時かなり驚きました。当時アメリカ国内はベトナム戦争、公民権運動等様々な問題が勃発、それらが既成のハリウッド映画と趣が異なるアメリカン・ニューシネマ誕生の土壌になったといわれています。その中でこの作品はその代表的な1本ですが、正直な話、話の流れは各エピソードを即興的に繋いだ感じで、作品の完成度という点においてはこの作品より他のニューシネマ作品に優れた物があるかと思います。ただある意味その不安定さが、逆にどの作品よりも当時のアメリカの空気感をよりリアルに伝えているように感じます。そして現在のアメリカ始め各国の排他主義を見るにつけ、この作品のテーマに挙げた問題は、半世紀を経ても、本質的に世界は何も変わっていないという事を改めて感じてしまうのです。
 
筆者略歴:特定社会保険労務士。 「WOWOW映画王選手権」2001年、2002年本戦連続優勝、2011年本選準決勝進出、2013年本戦準々決勝進出。2012年「スカパー!映画クイズ選手権」本選優勝。映画検定1級(2014年は首席合格)

労務コンサル課

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