コラム de スタディ

2017.12.16.
【平成30年度診療報酬・介護報酬改定】「横断的事項(その6)」医療と介護の連携について

医療と介護のシームレスな連携については、様々な場面で議論が繰り広げられています。
地域包括ケアシステムや地域医療構想の理念を考えれば当たり前のことで、「地域の中に住む人」に焦点を当てていけば、当然どのように連携をしていけばよいのか、理解しやすいのではないでしょうか。

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出典:中医協資料(20171208):横断的事項(その6:医療と介護の連携)

 

そうはいってもそれぞれに役割が違うわけですから、事業所や医療機関のお考えもあると思います。今回の改定ではおそらく、初めてこれら連携を、医療・介護の枠を超えて話をしていきましょうという取り組みが行われ、横断的事項としてそれぞれの代表が一堂に会して議論されています。

 

【介護支援専門員や老健施設との情報共有・連携】
在宅生活を支えるカギを握るのは介護支援専門員です。
退院カンファレンスへの参加などに評価がついているものの、医療機関からの急な退院の連絡に対し、対応が困難な例があるとしています。

介護支援専門員あての診療情報提供については、退院後2週間以内に行った場合にのみ評価対象となっています。

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出典:中医協資料(20171208):横断的事項(その6:医療と介護の連携)

 

カンファレンスの時間については60分から90分とかなりじっくりと話をされているケースが多いようです。

生活を支えていくということについて、入院前から退院後までシームレスに繋がるためには、これらの情報提供やカンファレンスなどが非常に重要になります。

 

【介護施設での看取り】
「人生の最終段階をどう過ごすのか」
コラム読者の皆さま方はお考えになったことがあるでしょうか?

アンケート調査では、それぞれの事情もあり、実に様々な希望があるようです。

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出典:中医協資料(20171208):横断的事項(その6:医療と介護の連携)

 

配置医師以外で訪問診療や往診を依頼できる介護老人福祉施設は少なく、積極的な看取りを行う施設は少ないのが現状ではないでしょうか?
また、「看取り期」のケア(ターミナルケア、看取り)にかかる診療報酬については、介護事業所との併算定が出来ない取り扱いとなっており、「看取り」が進まない要因の一つともいえるのではないでしょうか?

現時点でのルールを見ておきましょう。

ターミナルケアについて、施設側が看取り介護加算を算定しているかどうかにより、医療側の算定方法が変更になります。

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出典:中医協資料(20171208):横断的事項(その6:医療と介護の連携)

また、それぞれの施設において、訪問診療と訪問看護の給付調整は下記の通りです。

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出典:中医協資料(20171208):横断的事項(その6:医療と介護の連携)

 

施設での看取りを推進していこうと思えば、給付調整があるため、現時点では上記のように1か所のみの算定となります。このことがネックになっていることも十分に考えられるため、今後、看取りを行いやすくするためにも、介護施設の入居者・入所者に対する看取り期のケアについて、介護施設と、医療機関・訪問看護ステーションが協働して看取り期のケアを行い、施設内で看取りが行われた場合など、施設ごとの看取りに係る体制に応じた体制で、協働した医療機関や訪問看護ステーションでも看取り期のケアに係る診療報酬を算定可能してはどうかという、方向で検討されています。

参考までに看取り期のケアに関連する診療報酬上の評価を添付します。

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出典:中医協資料(20171208):横断的事項(その6:医療と介護の連携)

 

同様に、介護報酬上の評価です。

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出典:中医協資料(20171208):横断的事項(その6:医療と介護の連携)

 

高齢者向けの住まい・住宅の概要です

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出典:中医協資料(20171208):横断的事項(その6:医療と介護の連携)

 

【訪問指導料の単一建物にかかる取り扱い】
診療報酬の中で、「訪問指導料」については「同一建物居住者」と「それ以外」での診療報酬の評価が変わってきています。

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出典:中医協資料(20171208):横断的事項(その6:医療と介護の連携)

 

在宅時医学総合管理料等については、平成28年度の診療報酬改定において、「単一建物診療患者の人数に応じた評価」に見直しが行われました。

「同一建物居住者」とは、一つの建築物に住む方です。在宅患者訪問診療料が対象となります。
一方「単一建物診療患者」とは、当該患者が居住する建築物に居住する者のうち、当該保険医療機関が在総管又は施設総管を算定する者です。こちらは、在宅時医学総合管理料(在総管)・施設入居時等医学総合管理料(施設総管)が対象となる考え方です。
在総管については、10%ルールが適応されますが、同一の建物の中で2つ以上の施設がある場合には、合算されることになります。例外としてはユニット数が3以下のグループホームについてはそれぞれのユニットごとに算定する人数をカウントできることになっています。

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出典:中医協資料(20171208):横断的事項(その6:医療と介護の連携)

 

今回の改定では、介護報酬の「居宅療養管理指導」についても同様の評価にすることを検討されています。
それと同様にはじめに述べた「在宅患者訪問薬剤管理指導料」「在宅患者訪問栄養食事指導料」「訪問歯科衛生指導料」についても単一建物診療患者の人数に応じた評価に見直すことが議論されています。

 

【その他】
医療保険と介護保険の訪問看護の対象者の整理が行われています。
具体的には、「別表第7」「特別訪問看護指示書」「別表第8」の算定日数について見直しを行われていくようです。

これは医療保険と介護保険での整合性を図ることとなっています。
参考までに現状の報酬体系を載せますので、それぞれ整理してみてください。

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出典:中医協資料(20171208):横断的事項(その6:医療と介護の連携)

 

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出典:中医協資料(20171208):横断的事項(その6:医療と介護の連携)

 

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出典:中医協資料(20171208):横断的事項(その6:医療と介護の連携)

 

<参考資料>
中医協資料(20171208)_横断的事項(その6:医療と介護の連携)

経営支援課

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