【医療介護あれこれ】接遇レッスン「挨拶」

長 幸美

アドバイザリー

私どもの会社では、医療機関や介護事業所向けに、接遇研修もご依頼いただくことがございます。その時によくお聞きするのが、「挨拶ができない人が増えてきた」という言葉です。

さて、「挨拶」というと、「子供の躾」と考えますが、そもそも「挨拶」とはどのようなものでしょうか?
Wikipediaによると、「挨拶(あいさつ、仏: salutation)は、新たに顔を合わせた際や別れ際に行われる、礼儀として行われる定型的な言葉や動作のことを指す。」と書かれています。

う~ん。何とも味気ない言い方ですね。

「挨拶」の語源は、中世に日本に入ってきた漢語で、「挨」は押す、「拶」は迫る、という意味合いがあるそうです。本来は、禅宗において僧侶が問答を繰り返し合うという意味があり、信仰(教え)を深めていくために必要なものということです。私は、禅問答はよくわかりませんが、お互いに理解を深めていくための第一歩と考えると、とても大事なことは理解できますね。

そう考えていくと「挨拶」は、「あなた(相手)」の存在を認め
「今日も一日よろしくお願いします」
「お加減、如何ですか」
「お疲れさま」
「今日も一日ありがとうございます」
「また会いましょう」
という、相手を思いやる気持ちや、相手への感謝の気持ちが含まれているのですね。そのように理解していくと、この「挨拶」仇やおろそかにできない・・・と思いませんか?

また、挨拶は
「あ」明るく、
「い」いつも
「さ」さきに(私から)
「つ」続ける(継続する)
ということが大事だといわれています。

私は、皆さん、とくに医療機関や介護事業所に努めている皆さんには、もう一歩踏み込んだ挨拶を心がけてほしいと思っています。それは、気付きの挨拶です。
「あ」あら?あなた(あの人)
「い」いつになく(いつもより)
「さ」さすがに
「つ」辛そうじゃない?
こういうことが気付ける人になってほしいのです。気が付けば、「顔色悪いわね、大丈夫?」「今日はなんて暑いんでしょう」・・・など、プラスαの一言が言いたくなりますよね。

これは、相手のことに眼を留め、しっかりとみていないと気が付きません。
心にゆとりがないと気が付きません。
是非、一呼吸おいて、相手の顔をみて「挨拶」してみましょう。
きっと、すてきな挨拶になると思いますよ。
そんな素敵な挨拶をもらったら、きっとみんないい笑顔で、よい時間が過ごせると思いますよ。

医業経営支援課

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