コラム de スタディ

2017.12.26.
【平成30年度診療報酬・介護報酬改定】平成30年度介護報酬改定に関する審議報告の概要

<参考>【速報】平成30年度診療報酬改定資料 告示出ました!

平成30年度介護報酬改定に関する審議も大詰めを迎えています。先日12月13日に行われた「第156回社会保障審議会介護給付費分科会」では、改定に関する審議の報告が行われ、方向性が明らかにされてきました。

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出典:第156回社会保障審議会介護給付費分科会2011213:資料1より

 

今回の改定の前提となるものは、いわゆる「団塊の世代」のすべてが 75 歳以上となる 2025 年に向けて、介護ニーズも増大することが想定されることです。重要なのは、その中で国民一人ひとりが、「住み慣れた地域で、安心して暮らし続けられる」よう、「住まい」を基本ベースにしつつ、医療、介護、介護予防及び生活支援が包括的に確保される「地域包括ケアシステム」各地域の実情に応じて構築していくことであると考えられています。

このような認識のもとに、
平成23年制度改正:「地域包括ケアシステム」の理念が介護保険法に明記
平成26年制度改正:「高度急性期医療から在宅医療・介護・生活支援」を地域の中で総合的に確保
⇒「医療提供体制の見直し」と「地域包括ケアシステムの構築」について検討
「シームレスな医療・介護連携」と表現されています。
さらに・・・
平成 29 年制度改正:地域包括ケアシステムを構築する観点から「医療・介護の連携」「地域共生社会の実現に向けた取組み」などを推進していくこととなりました。

このような制度改正の趣旨を踏まえて、今回の介護報酬改定は考えていく必要があります。
特に今回の改定は6年に一度の同時改定であり、さらに2025年に向け最後の同時改定となります。大きな改定になることが予測されているのです。

Ⅰ 地域包括ケアシステムの推進
国民一人ひとりが「住み慣れた地域で安心して暮らし続けるため」に地域の中で暮らしを支える医療や介護が求められています。また、いざというときの医療体制の確保や在宅ケアについても、切れ目ないサービスが求められています。

この中では、「自立支援」「重度化防止」という、「予防」の観点が大きな意味を持ってきます。サービスの質の担保しつつ、ロボット・AI(ICT)の活用なども、導入により人員配置や施設基準尾緩和を通じた評価を検討されています。

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出典:第156回社会保障審議会介護給付費分科会2011213:資料1より

Ⅱ 自立支援・重度化防止に資する質の高い介護サービスの実現
介護保険は「介護が必要になったものの尊厳を保持しその有する能力に応じ自立した日常生活を営むことができるよう、必要なサービスを提供すること」を目的とする(第1条)ものであり、提供されるサービスは、要介護状態等の軽減又は悪化の防止に資するものであることを求められています。
このため、今回の改定では、「質が高く、自立支援・重度化防止に資するサービスを推進」していくことが必要となっています。これが最大のポイントになると考えられます。

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出典:第156回社会保障審議会介護給付費分科会2011213:資料1より

Ⅲ 多様な人材の確保と生産性の向上
その一方で、今後の人口動態に目を向けると、「少子高齢化」の影響で、介護を必要とする方が増加する一方で、その支え手が減少することが予測され、その支え手の確保のためにも「誰もが活躍できる一億総活躍社会を実現するための介護離職ゼロ」が求められ、様々な取り組みを推進しているところです。多様な人材の確保・育成、生産性の向上を通じた労働負担の軽減など、総合的に取り組むことが必要と考えられています。

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出典:第156回社会保障審議会介護給付費分科会2011213:資料1より

 

Ⅳ 介護サービスの適正化・重点化を通じた制度の安定性・持続可能性の確保
一方制度の安定性・持続可能性が求められる中では、利用者負担の見直しなどが行われ、必要なサービスはしっかりと確保するとともに、適正化・重点化を図り、制度の安定・維持を高めていく必要がありそうです。

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出典:第156回社会保障審議会介護給付費分科会2011213:資料1より

 

詳細な内容については、下記の分科会資料をご覧いただきたいと思いますが、
今回の改定を読み解いていくためには、「連携」「地域の中で暮らし続けること」「多職種協働」「予防支援」ということがキーワードとなっています。

また、それぞれの事業所の現状を把握し(内部分析)、地域の状況や医療・介護の状況把握(外部分析)を行い、自事業所に何を求められているのか、どこに軸足を置いていくのか、ということがとても大事になってくると思います。これは、この改定に込められたメッセージだと思います。

年末も押し迫ってきましたが、是非、この時期だからこそしっかりとみていく必要があると思います。今一度考えていきましょう!

 

<参考資料>
社会保障審議会介護給付費分科会資料(20171214)

地域における医療及び介護の 総合的な確保について(厚労省 参考資料)

 

経営支援課

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