Excelに搭載されるPythonとは 

綾部 一雄

DX推進

Microsoftが8月、エクセルにPythonというプログラミング言語が利用できる機能「Python in Excel」を発表しました。現在は、Microsoft 365 Insider Programに参加し、ベータチャネル Insider レベルを選択している状態であれば先行してこの機能を利用することができます。新たな関数であるPY関数をセルに入力し、Pythonのコードを記述することでクラウド上で処理され、結果がワークシートに表示されるというものになります。 

このPython、平易で誰が見てもわかりやすいことを目指した開発言語で、「同じ動きをするためのコードは、できるだけ1つの方法でしか書けないようにする」など設計思想があります。現在は機械学習/AI、ディープラーニングの分野で一気に浸透し広く使われている言語であり、最も人気を集めている言語の1つです。 

今回はPythonの特徴と「Python in Excel」の利用方法をお伝えしようと思います。 

Pythonはオランダ人のグイド・ヴァンロッサム氏によって、1989年に開発が始まり、言語自体の機能を拡張しながら現在に至っています。 

また、特徴として学びやすく、非常に読みやすく書きやすい文法であり、世界中の開発者達が他の開発者にも使えるように用意している機能(ライブラリと言います)が沢山あります。 

続いて、「Python in Excel」の利用開始方法についてですが、現状ではExcelでPythonを使用するには、Microsoft 365 Insider Program に参加する必要があり、ベータ チャネル Insider レベルを選択して、Excelアプリケーションの最新ビルドを取得しなければなりません。 

最新ビルドを取得後は次の手順にて実行します。 

  1. リボンで[数式]を選択します。 
  1. [Pythonの挿入]を選択します。 

もしくはセル内でPY関数を呼び出し、コードを記述という流れです。 
タイムライン

中程度の精度で自動的に生成された説明 

セルでパイソンの機能が有効になるとセルに緑色のPYアイコンが表示されます。 

「Python in Excel」の登場でよりエクセルが活用できる範囲が拡大されました。 
現状では誰でもすぐに利用できる状態ではありません。(10/23現在) 
通常版のExcelでも使用可能になる前に、まずはPython自体に慣れる必要があります。 

次回(不定期ではありますが)からはPython言語のセットアップや簡単なプログラミングについてご説明したいと思います。 

この機会にぜひ、あなたもPython使い(Pythonian パイソニアン)を目指してはいかかでしょうか。 

■Microsoft Excel Blog 
https://techcommunity.microsoft.com/t5/excel-blog/announcing-python-in-excel-combining-the-power-of-python-and-the/ba-p/3893439(2023年10月24日)

2023年10月24日

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