東日本大震災にかかる地震保険金が総額1兆円を超えましたとの発表が日本損害保険協会よりありました。(2011年6月21日現在調査完了件数に対して支払い件数の達成率は87.24%)東日本大震災を機に地震や津波による被害の度合いや各損害保険会社の支払い対応について意識が高まってきているでしょう。
《地震保険の創設》
1966年に「地震保険に関する法律」が制定されました。これは1964年の新潟地震が契機となっています。
目的は、保険会社等が負う地震保険責任を政府が再保険することにより、地震保険の普及を図り、もって地震等による被災者の生活の安定に寄与することとなっています。つまり、政府と損害保険会社が共同で運営する公共性の高い保険と言えます。
《火災保険との違い》
火災保険は建物の損害の回復を直接の目的としていますが、地震保険は被災したことにより、当面必要となる費用を保険金でしのぐことを目的としています。ですから掛けられる保険金額は限度があります。
《地震保険の概要》
1.保険の内容と保険料は全社一律 ※保険料は所在地と建物の構造によって異なります。
2.対象は住宅(併用住宅)と家財
3.契約金額は火災保険の30%~50% 上限 建物5,000万円 家財1,000万円
4.支払い保険金は全損(契約金額の100%)半損(契約金額の50%)一部損(契約金額の5%)
5.建物の建築年、耐震、免震による割引制度あり
《国の関与》
公共性の高い保険としての機能は政府が損害保険会社が引き受けた地震保険契約を再保険として引き受ける役割を担っていることです。政府と民間損害保険会社との責任の割合は損害が大きくなるにつれて政府の責任負担額が大きくなっていきます。損害保険会社は危険準備金(2010年3月時点1兆円)として他の勘定と区分し、政府も地震再保険特別会計(2010年3月時点1兆3,000億円)として区分経理しています。
保険は長い時間をかけて貯金していては間に合わない大きな額の資金が必要なときに効果を発する相互扶助の仕組みです。地震保険は高いかもしれません、しかし、大地震が起きた時に生活復興資金が必要です。危機管理の必要コストとして地震保険への加入を検討しましょう。
(経営コンサルティング部 FP課 CFP 和田 悦子)