【医療介護あれこれ】新型コロナウイルス感染症について

長 幸美

アドバイザリー

連日、テレビでも報道されていますが、新型コロナウイルス感染症について、様々な情報があふれています。
加熱しすぎているのではないかと思われるような報道もありますが、ここで整理し、流行をこれ以上拡げない対応が必要ではないかと思います。
医療機関の皆様は、インフルエンザの流行時期でもあり、日々の感染防止対策はお取りになっていることと思います。
また、地域によっては、感染を恐れるあまりに、住民間で「人権侵害」にもなるような対応があるようにも報道されていました。重症化しないように、風症状が出てきた場合は早めに休むなど、無理をせずに回復するようにしましょう。

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(出典:厚生労働省ホームページ「新型コロナウイルス感染症について」より引用)

本日、厚生労働省から、「国民の皆さまへのメッセージ」が出されております。
この中では感染の完全な防御は難しいが、「感染の拡大のスピードを抑制することは可能だと考えられます。そのためにはこれから1-2週間が急速な拡大に進むか、収束できるかの瀬戸際となります」と記載があります。
このため、この感染症の特徴を知り、予防策を講じていくことはとても重要なことではないかと思います。

新型コロナウイルスの特徴として、感染を拡大させるリスクが高いのは、以下とされています。
*対面で人と人との距離が近い接触(お互いに手を伸ばしたら届く距離)
*会話などで一定時間以上続き、多くの人々との間で交わされる環境

また、感染者の状況としては、多くの方が、無症状もしくは軽症であり、すでに回復している人もあること、発熱や呼吸器症状が1週間以上持続することが多く、強いだるさ(倦怠感)を訴える人が多いという特徴があるようです。
しかしながら、一部の症例では、人工呼吸器などの集中治療を必要とする重篤な肺炎症状を呈し、季節性インフルエンザよりも回復までに長くかかっているような状況も報告されていて、怖さを感じておられる方が多いと思います。

感染経路は、「飛沫感染」「接触感染」が主体と考えられており、これもインフルエンザと似ているなあと思います。現在のところは、空気感染は考えられていないようです。

飛沫感染・・・感染者の飛沫(くしゃみ、咳、つばなど)と一緒にウイルスが
放出され、他の方がそのウイルスを口や鼻などから吸い込んで感染します。
接触感染・・・感染者がくしゃみや咳を手で押さえた後、その手で周りの物に
触れるとウイルスがつきます。他の方がそれを触るとウイルスが手に付着し、その手で口や鼻を触ると粘膜から感染します。

このため、スタンダードプリコーション(標準予防策)が有効であると考えられています。医療機関の方には聞き飽きたことかもしれませんが、この基本動作がとても重要になってきます。

【手洗いについて】
*流水による手洗い
*石鹸等を利用して、しっかり洗浄する。
「手のひら⇒手の甲⇒指の間⇒1本1本の指⇒指先⇒手首」
*清潔なタオル等でふき取る。

【擦式手指消毒薬】
*ゆっくりしっかり1押し・・・(適量をご確認ください)
*手のひら⇒指先⇒手の甲⇒指の間⇒手首の順に、乾くまでこすり洗いする。

下記のように、洗い残しが多い場所は意識してしっかりと洗いましょう!

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(出典:国立感染症研究所より)

【咳エチケット】
マスクは正しく着用する・・・鼻・口はしっかりと覆いましょう。

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(出典:厚労省「咳エチケット」)

最後に、厚労省のホームページに記載されていた「みなさまにお願いしたいこと」を以下に添付させていただきます。

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(出典:厚生労働省ホームページ「新型コロナウイルス感染症対策の基本方針の具体化に向けた見解」より)

ひとり一人が感染源にならないように、皆さんで心がけ、感染拡大を防いでいきましょう!

<参考資料>
◆厚生労働省_新型コロナウイルス感染症について
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000164708_00001.html

◆厚生労働省_感染症の予防について
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000212515_00001.html

◆厚生労働省_感染対策の基礎知識
https://www.mhlw.go.jp/content/000501120.pdf

医業経営支援課

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